「社会福祉法人ロザリオの聖母会」理事長 年頭所感


社会福祉法人ロザリオの聖母会
理事長 桑島克子

 明けましておめでとうございます。

 職員・ご家族の皆様にとって豊かな年でありますようお祈り申し上げます。

 

 ご存知の通り、昨年度から改正社会福祉法の全面施行下で法人運営が行われています。昨年5月に開催された旧制度下の理事会を経て6月に新評議員会・理事会が開催され新制度役員会が始動しました。この日を迎えるまで健康に留意し事故や施設運営に細心の注意を払っていました。7月早々に不注意で夜半に転倒し左手首を骨折し救急外来受診となり、自分の役は終わったと感じました。

 

 昨年の創立記念行事の日に発行された「65年記念誌」の理事長挨拶の後半に細渕宗重四代理事長を東日本大震災の年の5月に見送った後、経営理念「光のあたりにくい人々とともに歩む」だけがのこりましたと記述いたしました。この言葉は三代目和田理事長がインタビューに答えて話された言葉と聞いています。

 法人に就職前の人には分かり易い言葉です。

 和田理事長はカトリック信者であり創立メンバーのおひとりですから言葉だけの内容ではありません。平成29年度事業計画の1ページに常務が記した新約聖書マタイによる福音書の部分を読んでください。

 神は全てを分かっておられるので人は騙せても神をごまかすことは出来ません。

 細渕前理事長から理事長が用ある時、職務代行者となることを依頼された時だったでしょうか、次のように話されました。「経営を大学に依頼したらどうか」といわれた。「酷いですよね、そんなことは絶対にしません」私は人材がいないからかな?それとも資金が不足しているからかな?と勝手に想像していました。茨城県ではいくつかの半公立病院が医者不足のため筑波大学医学部の教育病院になっていました。トップが定年になった後は大学人事になっていきました。「経営理念」を掲げるだけでしたら他の福祉法人でも大学でも継続可能だと思いますが、創立者の気持ちは続かないことになります。

 同じ時かと思いますが次のようにも云われました。「戸塚記念館を利用者の為の施設として使いたい、或いは壊してそこに建てたい」和田理事長は細渕専務に戸塚記念館を曳いて当時の和田理事長の居宅のところに移動させて欲しいと願ったそうです。

 後からきて同じ信仰だからと和田理事長宅を度々訪問するのは周囲に物議を醸すと考えて控えておりました。細渕専務からは和田さんが用があるので行ってくださいと伝えられました。本人の病気のことなど相談したいこともあったと思いますが自分が周囲からどう取られるかを気にしてご病人のことを考えなかったこと悔いています。

 これからの福祉法人の運営は自分のことだけ、自分が所属する施設のことだけを考えては厳しいことが予想されます。

 幸か不幸か当法人は種別の異なる施設運営を多く行っています。異動が困難の理由の一つになりますが、逆に適した施設に遭遇することもあります。

 現在は多種多様な職場がありそれぞれの場でやりがい、生きがいがありますが、福祉現場では利用者から受け取る喜びは経験した人でなければわかりません、勿論逆もあります。

 少子化で労働人口の不足は目前です。業務改善に努め利用者と働き手がマッチするまであらゆる方法を考え試行していきます。一番大切なことは職場環境です。

 この一年間部外者の立場からみてなんでそこまで批判をするかと感じることも多々ありました。自分の職場では同じような事を自身がしていることにハットすることもあります。ささやかな長所にも気付き、言葉にして伝える努力を続けロザリオの聖母会の特色といわれるよう皆さんと進めて行きましょう。

 

 このような地道の努力も一度戦争が起きれば水泡に帰します。障害者の立場は守れるでしょうか。

 世界は自国・同一民族の利益を優先し今迄隣人として生活していた民族を排斥・迫害する風潮が顕著になってきています。島国であるため国境を越えて移動する機会の少ない自国では第二次世界大戦敗戦前迄は同様であり、現在も難民受け入れに消極的な国として知られています。

 同じ日本の中でも出身地、出身学校、出身学部が同じというだけで閥ができます。この事は人間として当たり前のことだと簡単に容認するのは問題です。理性ある行動として場をわきまえる品格が求められます。

 経済優先の今日、トランプアメリカ大統領は昨年1月に就任以来自国優先を貫き環境汚染も関係なく自国の経済的繁栄に心をくだいています。考えるだけで震える思いですが、日本が戦争の出来る国にならないよう憲法改正だけは通らないことを祈ります。

 心身の健康を第一に考え気持ちに余裕のある仕事現場になるよう、道は遠くとも努力を重ねて頂きたいと願っています。

 平成30年1月