「社会福祉法人ロザリオの聖母会」理事長 年頭所感


社会福祉法人ロザリオの聖母会
理事長 桑島克子

 明けましておめでとうございます。

 職員・ご家族の皆様にとって今年が平和な年でありますようお祈り申し上げます。

 しかし現実は相変わらずで、新年早々トルコでのテロではじまりました。

 さて、昨年来話題には挙げていますが、今年はいよいよ社会福祉法人は新制度での運営がはじまります。施設長・事業所長会議で何度か問題点と当法人の取り組みの進捗状況についてはお伝えしているところです全ての皆さんには十分な説明は届いていないかもしれません。

 昭和26年(1951年)戦後社会福祉事業法の制定以来の改正で国家財政の逼迫で従来の福祉事業の事業名に合致しない福祉ニーズへの対応が求められています。ロザリオの聖母会は前理事長がどのような障害にも対応したいと、定数は50名に押さえ多くの障害種別の施設を用意しましたが、現在はそのどれにも属さない福祉の支えを必要としていながら、社会保障の枠の外にいる人々の存在が大きく浮上しています。国は社会福祉法人に対して余剰財産は地域における公益的な取り組みに当てる事を求めています。考えてみればお金を溜め込まないで困っている人に還元することは福祉の原則で昭和26年以前は慈善事業から始っていることから考えれば当然であります。いつのまにか公共が税金を使ってする仕事を請け負うだけになって、福祉の必要な人々を隈なく対象にするのは小回りのきくNPO法人の仕事になっていきました。社会福祉法人で働く私達も限られた対象にのみサービスすることに慣れてきてしまったことは否めません。

 ロオザリオの聖母会としては一つ一つに誠実に着実に対応し先人からの福祉事業の根幹の理念を敷衍してこの地域の暗がりに明かりを点す仕事を続けてまいります。

 必要とされるサービスを有効に提供できるように職員の皆さんからご意見とご協力お願いいたします。

 

 人に喜んでもらえることが自分もうれしいことは日々の業務で実感されています。大きな事でなくとも、小さなことに大きな気持ちを添えることで相手に伝わります。基本は自分がして欲しいように相手にも心遣いをする。自分がして欲しくないことは他にもしないことが原則です。

 今回の社会福祉法人の改正では法人としてのガバナンスの重要性が指摘されています。従来、それぞれの施設の個別性、同じ法人の一施設の独自性がつよく法人内の他の施設が困っていても痛みを感じることが少なかったように思います。これからは痛みを分かち合い協力する事がより大切になります。

 各施設の行事は盛り上がっても法人としての事業は低調のこともままみられます。今年社会福祉法人として65周年を迎え記念誌の発行を予定しています。編集委員の努力で形が作られてきていますが、職員の熱意と関心はやや少ないように感じます。今からでも遅すぎることはありませんので、最後まで関心と参加をお願いいたします。

 4月からの新しい法人運営のため、今年に入り人事異動を行う予定です。出来るだけ各施設・事業所そして職員個人の負担を小さくしたいとは思っていますが、いたしかないところがあります。どうぞ、ご協力お願いいたします。異動によって新しい職場に新しい気持ちの良い風が吹きお互いが一歩進んだと感じる機会になって頂きたいと期待しています。

 現在施設・事業所で大切な役を担っている職員のおおくは異動を経験しています。

 社会福祉法人に吹くマイナスイメージの風を法人設立時の先人のおもいに重ね再びプラスにかえこの地で穏やかな風に変えていけるよう職員みんなで努力を続けていきたいと思います。このことを通して世界そして日本に吹き荒れている自分達の主張を力で見せ付けている集団にノーといえる力を育んでいけたらと期待します。大きな力に立ち向かうには大きな力はいりません。一人一人の力は小さくとも多くの人とつながり、地道に粘り強く押し流されずに自分というフィルターを通した火種を消さない事が大切です。元旦の新聞に「置かれた場所で咲きなさい」の著者渡辺和子さんの訃報が掲載されていました。その著作は先が見えないとき分かりやすく明かりを点し、時を待つ大切さを教えてくれました。機会がありましたら一読してみてください。

 

 隣県の肢体不自由児施設を定年退職して元来の目標であった重症心身障害児・者施設に就職し、聖堂の前にある施設で静かに生活出来ることを喜んで数年後、理事長職は重過ぎました。中高校時代の友人達の事あるごとに「お祈りしています、いつもイエス様が見守って下さっていますから安心して日々を過ごしてください」と書き添えられる手紙や法人内職員・亡くなった母の生前からの祈りに支えられている実感があります。長い間忘れることなく応援してくださる後援会の方々の思いと先人方の理念を次の世代に引き継ぐまで、皆様のご協力お願いいたします。

 利用者の方々の平和は職員の皆様に負うこと大であります。職員一人一人の心身の健康を祈ります。前を塞ぐものを取り除くだけが大切ではないことに気づいてください。努力で改善が計られる身体の健康は出来るのは自身です。よい一年でありますようお互いに努力いたしましょう。

 平成29年1月